話はかなり飛ぶが、
俺が中学を卒業した時に、
このクラスの同窓会をやる事が有った。
誰がそんな物、出席するもんか、と思うところだが、
俺は行ったよ、この同窓会に。
成り行き上、行くと言ってしまったのもあるのだが、
行くと言った以上は俺は行くよ。
例え、あの頃があったとしてもね。
指定された店に来たのは、 俺とUとYとK、 あと一人の男子の生徒と女の生徒2人の計7人だった。 それ以外に来る予定だった者が6,7人居たのだが、みんなドタキャンしたらしい。 差し詰め、Uに脅されて「行く」と言ってしまったのだろう。 予約していた店で全く人が来ず、 店の店員と空席の椅子を前にして、 Uが恥をかかされていたのを覚えている。
SやIが「行く」と言っていたらしいが、 この二人も当然ドタキャン組みだったらしい。 Uに最後の最後で一太刀浴びせたという所だろう。 U達が「あいつら今度見たらボコボコにしてやる」と息巻いていたが、後の祭りだ。
結局、この同窓会は、 全く盛り上がることも無く、解散していった。 これは当然の結果だろう。 誰が好き好んで、あんな地獄のようなクラスの同窓会など来るものか。 あの時の記憶など、誰だって一日でも早く忘れたいだろうよ。 「あの頃を懐かしもう」などと思う奴は、 この同窓会に来た、頭のイカレタ7人だけだったのだろう。 俺だけは、違う意味で懐かしんだけれどね・・・
けれど、俺はこの同窓会に出てよかったと思っている。 あの1年間とは一体なんだったのか? 最後まで逃げなかった自分がそこに居たわけだし、 あの時、出席した事で、最後の姿を知る事が出来た訳だ。 この結末を見て俺は知ったんだ
皆、感じていたんだよ。 あの出来事全てを、忘れたいという事をね。