口火−誰も知らない、学校のいじめ体験

一方 Sとの関係は悪化の一途を辿った。

プリントを渡す時など、Sは肩口からプリントだけを突き出し、 それに気が付かないでいると 自分の渡し方を棚に上げて「早く取れよ!」と怒鳴った。

こんな調子なので、口すら利かない状態だった。 そして、このような状況の元、あの「いじめ」の口火が切られて行く。

当初、Sを初め、 Sと小学校で同級生だったKが組んでいじめをしてきた。 覚えているのが、 昔、Sから貰った心霊写真集を 「俺がSにやったものなんだから返せ」と言ってきた。

今なら「そんなもん、俺が貰ったもんなんだから、一々返すかよ」と 言い返してやる所なのだが、当時の俺は返す事を選んだ。

しかたなく家に帰ってから その本を探したのだが、どうしても見つからず、 困ったな、と思っていた所、古本屋でその本を見た事を思い出し、 そこにわざわざ買いに行って、本を返した事もあった。

言葉によるいじめもやられた。

「ウンコマン」 これは小学校の頃、 よく着ていた服の色が、いつもこの色だった事から来ているらしい。 母親が好きな色だったからというだけで そんな事を言われる筋合いもないのだが。

単体でこの言葉を言われたから、どうというものでもないのだろうが、 事あるごとに何度も言われ続ければ、心を傷つけて弱らせる事は出来る。

学校へ登校している時、 後ろの方から「ウンコマ〜ン」と言われ続ければ どんな気持ちになるのか想像できよう。

容姿に関しても、 何度もいじめの言葉を言われ続けた。 妖怪人間のベロに似ていると言われ、ベロ、ベロと囃し立てられた事もあった。 これも「寄って多寡って言われ続ける」という事を考慮してもらいたい。

そのほかには ET、鼻デカ・・・挙げだしたらきりが無い。 その頃、スクールウォーズとかいうドラマが流行っていて お前はイソップだと言われたことがあった。 そんなドラマ見ちゃいなかったので、後で知ったのだが、 これも俺を蔑む言葉だった事を知った。

この 「言葉のいじめ」を論ずる時に注意したいのは、その言葉それ以上に

”寄って多寡って繰り返される”

という事をぜひ考えて頂きたい。

その単語だけを取り上げて 「そんな事ぐらい言われたからって、どうだと言うんだ?」というのは全く当てはまらない。 始まりは言葉で心を痛めつけ、抵抗する力を徐々に奪っていく。

世の中の多くのいじめは
こうして「心の手足」を、

”もいで”

いくのだろう 俺の時のようにね。



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